🎯 この記事のポイント
AS/400 は捨てなくていい。CTS のサービスを「つなぐ」だけで B2C に参入できる。
代理店・卸売業が B2C EC に参入しようとすると、「AS/400 を刷新しないと無理」「API 整備に数千万かかる」と言われがちです。
しかし、AS/400 をそのまま使い続けながら、CTS-EC(EC サービス支援)・CTS-LOGI(クラウド WMS)と AI を組み合わせることで、参入コストと運用コストを劇的に下げることができます。
⚠️ 代理店が B2C で直面する壁
代理店・卸売業の多くは、AS/400(IBM i)で基幹業務を回しています。小売店への出荷は長年の実績があり、安定稼働しています。
しかし、B2C となった瞬間、すべてが変わります。
代理店の B2C 商流: メーカーの多くは代理店の直販を許可していません。そのため B2C では小売店が販売主体となり、代理店は在庫・出荷を担う形式が一般的です。表向きは小売店が販売し、実態は代理店在庫からの出荷 — この商流を支えるシステム基盤が必要です。
| 項目 | 小売店向け(既存) | B2C 消費者向け(新規) |
|---|---|---|
| 出荷単位 | ケース・ロット | 1個単位 |
| 配送先 | 固定の小売店 | 不特定多数の個人 |
| 送り状 | 定型伝票 | 個別の送り状番号 + 配送追跡 |
| 商品情報 | 品番・品名で十分 | 画像・説明文・カテゴリ・属性が必須 |
| 販売チャネル | 電話・FAX・EDI | Yahoo! / 楽天 / Amazon / 自社 EC |
| 注文頻度 | 日に数件〜数十件 | 日に数百〜数千件 |
既存システムでは何が足りないか
結論: 既存の出荷システムは B2C に対応できません。しかし、だからといって AS/400 を捨てる必要もありません。
💡 解決策:AS/400 + CTS サービス
AS/400 は在庫・受注・出荷の中核として使い続け、B2C に必要な機能だけを 弊社CTSサービス で補います。

何が変わるか
| 課題 | 従来のアプローチ | AS/400 + CTS サービス |
|---|---|---|
| 商品登録 | 手作業で各モールに入力 | AS/400 の商品マスタから AI が自動生成 |
| カテゴリマッピング | 人が Yahoo / 楽天のカテゴリを選択 | AI がベクトル類似検索で自動マッピング |
| 商品画像の属性判定 | 人が色・サイズを目視で入力 | AI が画像認識で自動判定 |
| 配送連携 | SFTP で手動ファイル交換 | API で自動連携(送り状番号 → 追跡通知) |
| マルチモール展開 | モールごとに別システム | 共通商品マスタから一括配信 |
| API 構築費用 | 数千万円 | CTS サービスとの連携費用(別途見積) |
🤖 AI が解決する「商品登録コスト」問題
B2C 参入で最も人手がかかるのが商品登録です。AS/400 の商品マスタには品番・品名・価格しかなく、EC モールが求める情報とのギャップが大きい。
| 項目 | AS/400 の商品マスタ | EC モールが求める情報 | AI 補完 |
|---|---|---|---|
| 品番 | SP-GL-001 | SP-GL-001 | — |
| 品名 / 商品名 | 硬式グラブ | ○○スポーツ 硬式用グラブ 内野手用 … | LLM 生成 |
| 価格 | 28,000 | 28,000 | — |
| カテゴリ | — | スポーツ > 野球 > グラブ > 硬式用 | ベクトル類似検索 |
| ブランド | — | ○○スポーツ(ブランド ID: 45812) | LLM + マスタ照合 |
| カラー | — | ブラック(カラー ID: 19) | 画像認識 |
| サイズ | — | 右投げ用 / 28.5cm | LLM 抽出 |
| 商品画像 | — | 3枚以上 | 撮影 or メーカー提供 |
| 商品説明 | — | 300文字以上 | LLM 生成 |
| JAN / 重量 / 素材 | — | 必須 | メーカーデータ連携 |
AS/400 には 3 項目しかない。EC モールは 10 項目以上を求める。 この差分を AI が自動補完します。
この差分を人手で埋めるのが従来のアプローチ。数千〜数万商品を抱える代理店では、専任スタッフ数名が数ヶ月かかる規模の作業です。AI を活用すれば、大幅な、コスト・期間の短縮になります。
🏪 マルチモール展開
共通商品マスタを整備すれば、複数のモールに一括で商品を配信できます。
Amazon ベンダーセントラルへの展開
メーカーや代理店が Amazon に出品する場合、ベンダーセントラルへの商品登録が必要です。共通商品マスタがあれば:
- AS/400 の商品情報 → 共通商品マスタに変換済み
- Amazon が求めるフォーマットへの変換は マスタからの自動変換
- 新商品追加時も、AI がカテゴリ・属性を自動補完
モールごとに別のスタッフが手作業で登録する必要がなくなります。
📊 コスト比較
| 項目 | 従来(自社開発) | AS/400 + CTS サービス |
|---|---|---|
| API 基盤構築 | 数千万円 | 別途お見積り(大幅削減) |
| 商品登録(初期) | 専任スタッフ 2〜3 名 × 3 ヶ月 | AI 自動補完 + 確認作業のみ |
| 商品登録(月次) | 新商品のたびに手作業 | AI が自動処理、人は例外対応のみ |
| マルチモール対応 | モールごとに開発 | 共通マスタから一括配信 |
| 配送連携 | 個別に SFTP/API 開発 | CTS サービスと連携 |
| AS/400 の改修 | 大規模改修が必要 | データ連携のみ、改修最小限 |
🚀 導入ステップ
| Step | 期間 | 内容 |
|---|---|---|
| 1. データ連携 | 1〜2 ヶ月 | AS/400 商品マスタ → CTSサービス に取り込み、在庫データの同期設定。既存業務への影響ゼロ |
| 2. 商品マスタ構築 | 1〜2 ヶ月 | AI による商品情報の自動補完(カテゴリ・カラー・ブランド)。人は確認・修正のみ |
| 3. モール出店 | 1 ヶ月 | Yahoo! / 楽天 / Amazon へ商品配信。受注・配送 API 連携テスト → 本番運用開始 |
最短 3〜4 ヶ月で B2C 販売を開始できます。 AS/400 の改修は最小限(外部API連携、データ連携のためのファイル出力等)で済みます。
❓ よくある質問
Q1. AS/400 を改修する必要はありますか? 最小限です。商品マスタ・在庫データを CTSサービスに連携するためのファイル出力(CSV / SFTP)があれば十分です。既存業務への影響はありません。
Q2. 将来的に AS/400 を移行したくなったら? CTS-EC 側にデータ資産が蓄積されていくため、段階的な移行の土台になります。詳しくは AS/400 モダナイゼーション戦略 をご覧ください。
Q3. 代理店が直販すると、メーカーとの関係は? 小売店が販売主体となる形式(小売店名義での販売、代理店在庫からの出荷)に対応しています。メーカーとの取引関係を損なわないスキームを構築できます。
Q4. AI の精度はどの程度ですか? カテゴリマッピングの自動正解率は高い水準ですが、100% ではありません。AI の判定結果を人が確認・修正するワークフローを組み込んでいます。
📚 関連コンテンツ
- CTS-EC 共通商品マスタ — 本記事で紹介した商品登録自動化の技術詳細(AI カテゴリマッピング・SKU 展開・画像管理)
- AS/400 モダナイゼーション戦略 — 将来の本格移行(Rehost / Replatform / Refactor)を検討する場合
- COBOL は1959年からDDDをやっていた — AS/400 のコードに埋め込まれたドメイン知識の価値
- Gemini API モデル移行ガイド — AI 基盤で利用している Gemini API の最新情報
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CTS-EC は 2026 年 5 月に一般リリース予定の EC サービス支援プラットフォームです。AS/400 を使い続けながら B2C に参入したい代理店の方は、ぜひご相談ください。
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